11.16.2018

電通と毒親のモラハラ共通点 

今回は、色々な場所で起こるモラルハラスメントについて。毒親のモラハラや会社で起こるモラハラには共通点があります。



毒親からのモラハラは、親と子供という絶対的な上下関係を利用して密室で行われます。オフィスで行われるモラハラ・パワハラは、上司と部下という絶対的な上下関係を利用して、密室で行われます。オフィスの場合は、まわりに別の社員がいるにも関わらず、他の社員も自分に被害が及ぶことを恐れ、注意をしたり第三機関(人事部など)に通報することができません。よって、周りに人がたくさんいるにも関わらず、モラハラ・パワハラを許してしまう状況になります。これはほぼ密室状態と同じです。


これは「しつけ」だと信じて疑わない親。
これは「指導」だと信じて疑わない上司。

モラハラをする相手は、恐ろしいほどに自分の今やっている行動が「正義」であり、相手のためを思ってやっていると信じています。毒親は自分の行動を「しつけ」と正当化し、毒上司は「指導」と正当化し相手をコントロールし追い詰めます。

数年前に、電通で新入社員が激務とパワハラに堪え兼ね自殺してしまったニュースは多くの人が知っています。広告代理店という仕事は、どこの国でも忙しい仕事です。常軌を逸した労働時間は是正すべきですが、労働時間以外にも無視されがちな大きな問題を電通は孕んでいます。それは、実は毒親にも共通する「自己愛性人格障害」ということです。

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自己愛性人格障害でも仕事ができれば王様

電通内でトップクリエイターとして多くの実績を残した岸勇希氏が、はあちゅう(伊藤春香氏)によって、電通在職時の耳を疑うパワハラとセクハラが暴露されました。確かに、岸氏は当時たくさんの仕事をこないしていて、実績もあげており、会社としては手放したくない人材の一人だったと思います。しかし、岸氏の問題発言や問題行動は伊藤氏に対して以外にも多くあり、問題視されていないわけではなかったようです。まわりの社員は自分のためにあるということを錯覚し王様のような振る舞いになっていたでしょう。しかし、岸氏のそのような問題行動を「仕事ができるから」という理由で野放しにしていた会社側の環境も大きな原因があります。

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毒親の多くも自己愛性人格障害者

毒親の多くは「子供のため」という言葉を使う裏で、自分のことしか考えておらず、子供を自分の感情を満たす道具として捉えているところがあります。おそらく、この点を毒親本人に指摘すれば激怒しあなたを責め立てるはずです。少しでも「え、そうゆうところがあるかな?」と自分を省みる様子があれば、それはとてもいいことですが、ほとんどの毒親はそれをしないはずです。そして、それを指摘した子供を責めて最終的には子供を敗北させるように仕向けるはずです。

自己愛性人格障害者から逃げられない地獄

そんなに問題行動や問題発言があるならそこから直ちに逃げればいいじゃないか。と多くの人は思います。そして、その意見はまったくもって正しく、そこから直ちに逃げることが正解です。しかし、毒親や会社のモラハラ被害がなぜこんなに大きくなるのかというと、自己愛性人格障害者は相手の精神面をコントロールするので、逃げないととわかっていても実際の行動を起こすことに罪悪感を感じ、なかなか逃げ出すことができなくなるのです。これが自己愛性人格障害者が近くにいるときのもっとも大きな被害ではないかと思って居ます。

毒親も毒上司も無知

ラルフはどちらの経験もあります。どちらの人も「無知」だなと思いました。決して、彼らよりわたしのほうがよく物を知っている、知識が豊富だと上から目線で言っているのではありません。

「毒親」途中で会社をやめる人はみんな不幸になる。

これは実際にわたしの親がいったセリフで、私が転職を考えている時に発した言葉です。団塊の世代は、新卒で会社に入りそのまま定年退職をするというのが当たり前のような時代でした。親もそのような生き方がいい人生だと信じている世代でした。わたしは、その時代時代に、マジョリティの生き方があると思います。しかし、自分たちがやってきたやり方は「あくまでひとつの方法」です。それ以外の道や方法は認めず、自分たちが「正」それ以外は「悪」のような言いっぷりの理由は、他の方法を全く知らない、知ろうとしない無知にあります。

「毒上司」この会社を辞めるやつはそれだけの奴

特に大企業に新卒から定年まで働く人が多いような会社は、その会社がまるで国家のようになり、会社が人のアイデンティティを占める大きな要素になります。すると、周りの社会というものからどんどん孤立し、その組織の中だけで通用する常識が生まれます。電通のような組織では、大企業でたくさんの社員がいるにも関わらず、その組織内でしか通用しない時代からずれた感覚や慣習が平気で生き延びているような環境になり、毒上司はエスカレートします。これも根底には「無知」があります。

まわりも怖くて近寄れない

もちろん、ほとんどの人は自己愛性人格障害者ではありません。ですが、少数の自己愛性人格障害者が社内で権力をもち君臨すると、その周りのひとたちは従うより他なく、環境がどんどんと悪化し、反対に自己愛性人格障害者はどんどんとパワフルになります。電通のパワハラ問題、セクハラ問題はこのような社会から孤立した会社環境から起こった酷い事件ではないかと思います。自己愛性人格障害者のいる家庭でも、まわりの兄弟や家族が関わることを恐れ、そのまま放置されてしまうことも問題が大きくなる原因のひとつと睨んでいます。

正しい知識で離れることを第一優先に

モラハラの知識を正しく持ち、おかしいな、という直感を無視せずにまずは、自分の毒親や毒上司から離れてみることが大事です。最初は、物理的に離れるというよりは精神的に離れるところから冷静に状況をみてください。会社をやめてくださいという意味ではありません。休暇をとって頭を冷静にするでもいいですし、毒親ならしばらく連絡をしないということでもいいです。また、カウンセラーなど第三者と話して、客観的に物事をみてみるというのも有効です。とにかく、自分の心が追い詰められている、腑に落ちないものを感じているという状態であれば、それを無視せずに客観視することが大切です。

→ モラルハラスメントとは


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