アダルトチルドレンとは何でしょうか。
この言葉はもともとアルコール中毒の親をもつ子供の問題に使われる言葉でした。それが昨今、アルコールの問題だけではなく機能不全の家庭で育ったことでトラウマを抱えて大人になった人へも使われるようになったのです。
機能不全というのは、簡単にいうとストレスや緊張感が常にあるという家庭のことです。つまり、親から子供への虐待、アル中で親が親の役割を果たせない、あるいは育児放棄(ネグレクト)など、子供にとって健やかな成長が難しい環境のことです。
自分がアダルトチルドレンではないか?と心配になった方は、ネットで「アダルトチルドレン診断」などをしてみたりしたこともあるのではないでしょうか?それがきっかけになって、本格的に問題に向き合うことになったのならとてもいいことですが、アダルトチルドレンという言葉にそこまで捉われなくてもいいのです。実は、健全な家庭で育った人でも、アダルトチルドレン診断など巷にあるもので診断したら多くの人がアダルトチルドレンの可能性ありという風になってしまうこともあります。それは何故か・・・?
我慢が美しいという日本の風習
日本人は耐えることが得意な国民性があります。そして、儒教の教えにより親、先祖、ことさら年長者は無条件に尊敬しなくてはいけない、従わなくてはいけないという風習が残っています。このような文化風習で育って来たわたしたちは、少なからずアダルトチルドレン診断の項目にひっかかることがあるのです。自分の言いたいことが中々いえないとかそうゆうところかもしれません。ですが、多少のことならそれは病的なレベルではなく、文化風習による影響で、心配には及びません。
こういった風習そのものが悪というわけではないのですが、この風習の悪用、あるいはこれに隠れて、虐待などが明るみに出ないという点があることには注意が必要だと思うのです。そして、被害を受けている側も「これは自分が悪いに違いない」という気持ちがあって、なかなか問題が表面化しません。
我慢が美徳だという考え方は少しずつ変わって来ています。我慢そのものが悪いのではなく、我慢する必要のないことで我慢するのはよくないということですが、ここの線引きって、ついこの間まで「我慢が美徳」と信じ込んでいた日本人にとっては難しいと思います。しかし、親からの虐待というのはそれが決して物理的な暴力でなくても(暴力は断固悪ですが)我慢する必要はないのです。
アダルドチルドレンは病名ではありません。
もし、巷のサイトや本でアダルトチルドレン診断なるものがあり、それを試しにやってみたところアダルトチルドレン度が高い結果となったというふうになっても、まずは落ち着いて。ちなみに、アダルトチルドレンは病名ではありません。もしその可能性が高くても、言葉に捉われすぎる必要はありません。多かれ少なかれ、良くも悪くも、親の影響というのは誰しもが持っています。
アダルトチルドレンだと思ったら
自分がアダルトチルドレンなのではないか?と思ったら、一番いいのは専門家(心理カウンセラーや精神科医など)に相談するのがいい方法のひとつですが、一体どうゆうところに相談していいのかわからない、相談するのがこわいという人も多くいることと思います。このブログでは、そのような心理士の見極め方、電話での相談、自助グループ、書籍なども紹介していこうと思いますのでどうぞ参考にしてください。
→ アダルトチルドレン 自助グループは同じ苦しみを抱えるコミュニティ
→ アダルトチルドレン Wikipedia
アダルト・チャイルドが人生を変えていく本
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