11.21.2018

毒親に多い自己愛性人格障害の特徴

自己愛性人格障害。
この言葉を聞いたことがありますか?
16人に1人はいるのではないかとすら言われている、この障害は、自分の利益のためなら他者を利用することになんの罪悪感も感じない人のことです。
この「他者」には家族も含まれることがあります。
自己愛性パーソナリティ障害とも呼ばれます。



毒親には自己愛性人格障害が多いと言われます。

子供のためと口ではいっておきながら、子供の存在を自分のストレスの発散のはけ口にしたり、子供の意思を尊重せず自分の思い通りにコントロールしたり、これらはすべて「親自身のため」であり、子供のためではありません。このように、自分のことを中心に考え、子供は自分の役に立って当然と思っていたり、子供を自分の「モノ」のように扱う毒親は、自己愛性人格障害者であるという可能性が高いです。



自己愛性人格障害の特徴

自分が重要な存在であると思い込んでいる

自分は重要な存在で、特別扱いされるべきであるという都合のいい思い込みをしています。これは、まわりの評価とかけ離れていても本人がそのように自画自賛しています。よって、自分は周りの人と比べて特別な存在だから、そう扱われるべきだと思っており、現実的に特別扱いされなかったりすると周囲を責めたり、バカにしたりします。

他人からの賞賛を絶えず求める

周囲から「すごい」「あなたにしかできない」など、賞賛を常に求めています。また、そのように賞賛されて当然な存在であると思い込んでおり、期待通りの賞賛が得られないと不平不満を抱えまわりのせいにします。

人の幸せや成功を妬ましく思う

自己愛性パーソナリティ障害は、自分が特別であるという思い込みがありますから、まわりの人が成功したり何かいいことがあったりすると、それを妬んだり尋常ではない嫉妬心を掻き立てたりします。人は誰でも、他人の成功をどこか羨ましかったり、悔しかったりすることはあります。しかし、自己愛性人格障害の人は、それをポジティブなモチベーションに変換することができません。

非を認めない

自分が間違っていることを素直に認められません。自分は特別な能力があると思い込んでいますから、自分が間違っているということがあってはならないのです。他者に自分の非を指摘されたら、相手を非難したり、まったく別の話にすり替えたりするのは常套手段です。

自分の利益のために人を利用します

自己愛性人格障害のひとたちは自分が重要な人間で特別扱いされるべきだと思っていますから、そのような状態を作り出したり、そのように実感するために人を利用します。これは自己愛性人格障害のもっとも怖い点です。

たとえば、同時に何人も浮気をしていて、浮気相手たちがお互いの存在に気づき始めてすべての関係が壊れそうな状態でも、自分は愛されて当然だと思っている。

外面はとてもいいので一見付き合いやすい人間に思えるが、それは利害関係がある場合に限ったことで、利害関係がない相手は挨拶すらままならない。一緒に仕事をしたりすると、自分のミスを認めないどころか周りのせいにして自分は上手に逃げる。咎めると話をすり替える。

これらは本当に氷山の一角ですが、このような人がまわりにもいませんか?

自己愛性人格障害者の横柄な態度の裏には強い不安がある。

これらの自己愛性人格障害者の思いやりのない行動の裏には、実は強い劣等感が隠れており、本人は常に不安です。自分をそのまま受け入れることができず、絶えず他者と比べ、コンプレックスを持っています。人は、誰しもがコンプレックスを持っていますが、それがとても極端なのがこの自己愛性人格障害です。

要するに、相手をコントロールしようとしたり、他者からの賞賛で自分のプライドを保っているというのは、この人の劣等感を隠す防衛手段でしかないということです。

サイコパスとは違います。

サイコパスは、自分にも他者にもなんの愛情もかけられないのに対し、自己愛性人格障害は少なくとも自分自身に対しての愛があるので、この点がサイコパスとは違います。


自尊心と自己愛は違います

自分を自分で愛しなさい、という言葉をよく聞きませんか?
「え、自分で自分を愛したら自己愛性人格障害になってしまうのでは?」と勘違いしている方を時々みかけますが、自尊心と自己愛はまったく違います。まあでも、言葉にあまり固執しないでください。

自尊心が高いと、自分を大切にできます。なにかで失敗してしてしまった、上手にできなかったなど、そういったことがあっても自分を不必要に責めずに、そうゆう自分も受け止めて、自分自身でいたわることができます。

自己愛というのは、失敗する自分なんて認められない、というか自分に失敗なんてあり得ないという思考回路なので、もし失敗しようものなら、それは他者が悪いせいだとことになります。よって、自己愛性パーソナリティ障害は自己愛は高いけど、自尊心はかなり低いということになると思います。

自尊心が高い人は、他者も大切にできます。

どのような状態、状況であっても、ちゃんと自分で自分を受け入れいたわることができる人は、おのずと他者も大事にすることができます。それは、自分のために他者があるわけではなく、他者と自分は上手に共存すべき間柄であるということがわかっているからです。

自分を大切にするとは、自分を責めない、できない自分もいいじゃないかと認める、自分はこうしたいという自分の気持ちに気づく、ということです。ここに他者の介在はありません。自尊心を高めることができれば、相手の自尊心も認めることができるので、人間関係がスムースにいきます。

自己愛性人格障害者を自分で直してあげようとしないこと

経験上、臨床経験が豊富な精神科医、あるいは心理士でないければ自己愛性人格障害を治療することはできません。よって、このような毒親を持っていても、相手に「あなたは自己愛性パーソナリティ障害だ」と指摘しても無視されるか、あるいは逆にあなたを攻撃してくるか、いずれにしてもいい方向にいかない可能性が高いと思います。なので、相手を治そうとせずに、現実的にはまず離れるということと、対処法を身に付けることがベストではないかと思います。


文庫 他人を支配したがる人たち (草思社文庫)


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