2.27.2019

人間関係の距離感を掴めないという悩み

悩みのほとんどは人間関係です。

私たちを幸せな気持ちにさせるのも、困った気持ちにさせるのも、怒らせるのも、慈しむのも、大体において対象は人間です。では、そのような厄介な人間関係をすべて絶ってしまえば問題は解決するかというと、それはそれで別の問題が現れます。我々人間は、たっだひとりだけで生きていくには弱すぎるし、かといって、常時徒党を組む必要もないほど強いのです。



ストレスはほぼ対人関係からくる

以前、マツコ・デラックスがFacebookをやらない理由を5時に夢中で話していて大変納得しました。
「ストレスっていうのはさあ、ほぼ対人関係なわけじゃない? だからアタシは極力対人関係を作りたくないのよ。数が多ければ多いほど、そこにストレスは発生するわけじゃない」
ストレスのほとんどは人間関係からくるというのに、人と繋がってなくてはいけないという強迫観念のようなものを多くの人は感じています。完全に人間関係を絶ってしまうのではなく、あくまでも、自分が必要としている以上の対人関係を極力持たないようにするというのは、実はもっともいいソリューションなのです。

人間関係の距離感は、誰でも悩む

必要最低限の対人関係といっても、やはり生きている以上様々な人との付き合いは必要です。親族、友人、同僚、近所の人、お店の人、隣人・・・挙げていけばキリがありませんが、親族のように距離感が近い人から、すれ違っただけの人まで、実に様々な距離感で存在しています。つまり、このような様々な関係性で存在する「他者」というものたちと、それぞれどのような距離感で付き合っていけばいいのかをコントロールするということが大事だと思うのです。

これは、普遍の人間関係の難しいテーマでしょう。どんな人でも対人関係で苦しんだりすることはあります。しかし、逆を言うと、どんな人でも対人関係から楽しい気持ちになったり、幸せを感じることもあるのです。

距離感は人それぞれ

相手との距離感は「親だから」「友達だから」という思い込みをしてはいけません。たとえ親でも一緒に住んでいても心地い人もいますし、離れているから心地い人もいます。友達だからといって、なんでも話すような近い距離は居心地が悪いと思う人もいます。そもそも、友達と一言で言ってもその定義はさまざまです。

毒親でも「親なんだから」という妙な思い込みはありませんか?たとえ親でも、人間と人間の付き合いです。お互いがストレスのない距離感というのはあります。

近い距離感が良いというわけではない

近い距離感が必ずしも良いと言うわけではありません。近すぎる距離感は、しばしばストレスや問題を引き起こしてしまいます。人は、誰かと知り合って共感しあうと、その関係に安心しもっと距離感を近くしたいと思います。それ自体は、とてもいいことです。他者と共感し同じ時間を共有するのはかけがえのない瞬間です。

問題なのは、相手との距離を知覚することによって「相手は自分のことを理解してくれている」「自分が感じていることは、相手も同じように感じてくれる」と知らず知らずに思い込んでいることです。自分はそんなこと絶対にない!と思っている人でも、無意識に相手に期待していることはよくあることです。

どうやって心地よい距離感を掴むのか

あくまでラルフのやり方ですが、人との心地よい距離感をキープするために心がけていることを参考までに書いてみたいと思います。

相手のプライバシーは聞かない
もちろん全く聞かないわけではありません。どこに住んでいるの?などは普通に聞きますが、家族の話などは基本的に聞きません。仲良くなっても、よほど聞いてほしそうな感じがあったり、聞く必要が出てこない限り聞きません。もしかしたら、これは自分が聞かれると心地悪いからということが1番の理由かもしれませんが、基本的には聞きません。

楽しい時間が持てなくなったら、さりげなく離れる
どんなに仲のいい人でも、長時間一緒にいると段々と誰かと一緒にいることに疲れます。これは決して相手が嫌なのではなく、単純に疲れているのです。疲れているのに、無理をして一緒にいようとすると、お互い心地いい時間ではなくなります。すると、相手にイライラしてきたりします。ただ疲れているだけなのに。相手と長くいい関係でいたいからこそ、疲れてきたらさりげなく相手を傷つけずに一旦離れます。しばらくして、またお互いいいコンディションで会うためにです。これは、同僚、友人、恋人、親、誰が相手でも大事なポイントです。

相手は自分のことを理解してくれる、と期待しない
これは、諦めではなくそもそも初めから期待していません。もしかしたら、無意識にしていることもあるかもしれませんが、しすぎないようにしています。相手が何をしても「なんで自分の思い通りにしてくれないんだ」とイライラすることも少なくなります。相手には自分の要望を必要なときにちゃんと伝えられます。

基本は、短い時間で明るく付き合う
特に、仕事仲間、同僚、近所の人、お店の人など、比較的距離のある人との付き合いですが、短い接触で明るくポジティブに付き合うようにしています。それが、相手に対してのマナーだと思っています。無理して愛想笑いをする必要はありませんが、爽やかで感じのいい対応というのは社会生活において必要です。しかし、これを長時間キープできる自信はありません。短い時間であれば、いいコンディションを保つことができます。

毒親育ちの陥る距離感の悩み

毒親育ちでなくとも、他者との距離のとりかたで悩む人は多くいます。自分の親が毒親だったから人間関係に支障がでるのだと思い込まないことです。一方、毒親育ちが陥りやすい対人関係のストレスというのはあります。

・相手の問題を自分の問題にしすぎる
毒親に育てられると、適切な愛情の持ち方がわからないので、相手に近づきすぎてしまうことがあります。近づきすぎて自分を投影してしまいます。相手の問題なのに、自分の問題のように感じてしまい、背負わなくていいものを背負ってしまいます。

・相手に共感や同情ができにくい
こちらは逆で、他者に共感ができにくいのです。こちらも適切な愛情表現がわからず、友人や恋人など親密な関係に恐れて、自ら関係を回避したり、近寄らないようにしたりします。これは距離感の問題ではなく、信頼の問題です。

いい人間関係は、いい距離感から

TED Talkで、面白いプレゼン動画を見つけました。人生の幸福というのは一体なんなのか、誰でも考えるテーマだと思います。わたしも考えていました。この動画はとても説得力のあるもので、今回のテーマにぴったりだと思ったので紹介します。



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