お久しぶりです。
最近嘘をつきましたか?
人は大なり小なり嘘はついてしまうものです。本当は寝坊したのに、電車が遅れたと言ってしまったり、食べたのに食べてないと言ったり。比較的小さな嘘もあれば、誰がを陥れるような嘘をつく人もいます。人は嘘をついた時に、自分は今、事実と違うことを言ったという自覚がありますし、多少なりとも罪悪感に駆られるものです。しかし、罪悪感に駆られるどころか、本人は真実だと思い込んでしまう、そんな厄介な人がいます。
虚言癖にみるパーソナリティ障害
一言でパーソナリティ障害といっても、いくつかに分類されるようです。このブログでも取り上げたことのある「自己愛性パーソナリティ障害」「境界性パーソナリティ障害」「演技性パーソナリティ障害」です。最近、この「演技性パーソナリティ障害」と思われる人物との接触があったので、筆者は医者ではないが、その体験を書いてみようと思います。(医者ではないので診断をしたわけではありません。あくまでも、その人物の行動や言動から、演技性パーソナリティ障害に当てはまるものが多い、という体験です)
演技性パーソナリティ障害の特徴
演技性パーソナリティ障害の特徴を大まかに列挙すると、
- 自分がいつも目立っている存在でいたいと思っている
- 他者との関係を、相手が思っている以上に近い存在、仲良しであると思い込む
- 自分自身をドラマチックに演出する
- 見栄っ張りで、見た目にこだわり人の気を惹こうとする
- やたらと大袈裟に物事を誇張する
- 相手が大物であればあるほど、自分と親密だと強調する
目立ちたいという欲求、大物と親密になりたいという願望は、多くの人にあるものなので、そのような気持ち自体が問題であるとは思えません。上記のような願望を満たすためなら、平気で嘘をつき、事実とは異なることを拡散したり、相手を混乱させたりし、他者との関係やコミュニティを壊したにも関わらず、本人には申し訳ないという気持ちがないどころか、自分は一才間違っていないと思っていると、演技性パーソナリティ障害に該当するのではないかと思います。
本人の中では嘘が真実になる
この人たちの恐ろしいところは、結局は自分自身にしか興味がないので、自分が賞賛を得ることや、目立って心地よくなるためには平気で都合のいい嘘をつきます。さらには、その嘘は本人の中では「真実」となります。しかし、本当に事実を語っているのではなく、自分自身が賞賛を浴びるような「都合のいい」解釈をするので、同じ話なのに相手が変われば微妙に内容が変わったり、時系列が変わったりするので、結局何が事実なのかわからなくなります。また、こうゆう人がコミュニティにいたり、職場にいると、周りを当惑させます。本人に事実を確認しても、本人は自分さえ不利な立場にならず、都合よく話を作るので、余計にわからなくなるどころか、周りの信頼を無くします。
本人だけが「仲良し」だと思っている
やたらと「あの人とは仲がいい」「あの人は自分のことをわかっている」と親密であるということをアピールします。それが、ある意味なんらかのポジショントークだったり、仕事上の「言葉のあや」であるならまだしも、このタイプはヘタをすると「あの人は自分に好意がある」と勝手に思い込んでいたりします。そして、自分は色々な人と親密であったり、好意を持たれているということを周りに吹聴し、自分がいかに価値があり、人気者であるかをアピールします。
自分を称賛しない人を敵と思い込む
自分のことを称賛しない人に対して敵と思い込む節があるように思います。そもそも人間関係というのは白黒ではっきり分かれないものですし、ある共通の目的をもったコミュニティや、職場の関係になると、個人的な感情というのは時に後回しにし、ドライに付き合う場面も大いにあります(むしろその方が多い)。しかに、演技性パーソナリティ障害は、その人間関係がなんらかの共通目的を持った集団としてそれぞれの役割があるということではなく、自分がいかに目立って、重要人物と思われるか、ということが最大の目的なので、その狙いにそぐわない人は敵とみなし、他の人の前で批判をし陥れようとしたり、わざと悪く評価をします。
こうゆう人が近くにいたら
関わらない、というのが最もいい方法ですが、状況によっては全く関わらないわけにはいかない場合もあると思います。その場合は、感情よりも事実ベースで話を進め、職場の関係なら議事録を取ったり、会話が形に残るようにしましょう。あとから、事実をねじ曲げられることを防ぐためです。また、あくまでも社交辞令でお世辞を言ったことが「あいつは自分に好意がある」のように都合の良い解釈をされる恐れもあります。淡々と話すことがコツです。
このタイプは、遅かれ早かれ、周りの人たちから避けられるようになります。自分から「この環境は自分の価値がわからないダメな人たちだ」と思って、自ら去っていってくれるのが良いですが、なかなかそうもいかないこともあるでしょう。接触を最小限にとどめ、相手の思う壺にならないことです。